日本人間ドック学会発表の健康診断の基準値について
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日本人間ドック学会発表の健康診断の基準値について
日本人間ドック学会は、2014年4月に「約150万人におよぶ人間ドック健診受診者の健診データについて肥満度、血圧、脂質、血糖等の検査値を受診者個々に蓄積し、メガスタディーによる新たな検査値の基準範囲を作成した。」と発表しました。
これを受け、新聞やマスコミなどは、「血圧やコレステロールは高くても健康」などと報道しておりますが、これは全くの誤報です。
日本人間ドック学会が発表したのは、「現在持病がなくタバコを吸わない、など健康な人のデータを集積した結果」であって、この方々が将来脳卒中や心筋梗塞を発症する危険性がどの程度とか、薬を飲む必要性があるかどうかなどを検討して出された値ではありません。
また日本人間ドック学会は、報道がなされた後に、「今後数年間さらにデータ追跡調査をして結論を出していく」、「今すぐ学会判定基準を変更するものではない」という声明を出しています。
当院初め多くの専門医療機関で目安としている基準は、日本高血圧学会・日本動脈硬化学会などに所属する専門医らが、科学的根拠に基づいて決めた基準であり、「今の血圧値、コレステロール値を維持すれば、将来脳卒中や心筋梗塞になる可能性は低くなる」という予防的見地から妥当とされているものです。
患者さまにおかれましては、くれぐれも自己判断で薬の減量や中止を行わず、必ず主治医にご相談されるようお願いいたします。